人と動物との絆



みなさんは人と動物との絆という言葉をご存知ですか?
まだ言葉も話せない、甘えてばかりの子供と、生後2ヶ月の仔犬がすぐに仲良しになり、
抱き合って落ち着いているのは,なんでだろう?どういう気分なのだろう?

以下は,1970年代に入って米国を中心として起こった,,この『人と動物との相互作用』
のなかに生まれてくる『人と動物との絆』に関する研究を、日本動物病院福祉協会
(JAHA)がホームページ上にて紹介している、解説文です。 
  

 
人と動物との絆(ヒューマン・アニマル・ボンド=HAB)
 
人と動物とのふれあいは、そもそも地球、人間の歴史とともに築かれてきたものです。人と動物が共に生活しふれあうことで、その中に生まれてくる精神的、身体的な関わりを「人と動物との絆」と呼んでいます。

1970年代に入り、米国のデルタ協会を中心として、人と動物との間に生まれてくる関わり、すなわち「人と動物との相互作用」を解明するために、獣医学、精神医学、臨床心理学、動物行動学などが、各領域の垣根を取り払って研究を始めました。それが、「人と動物との絆(HAB)」と呼ばれる新しい科学です。

 「人と動物とのふれあいで生まれてくるもの」の研究の中で、人と動物とのふれあいは、人と動物双方に精神的にも身体的にも良い効果を及ぼすことが次々と明らかにされてきました。
このような研究の成果を、広い意味での「子供たちの教育」と「人の医療や福祉」の分野に活かすことを
アニマル・アシステッド・アクティビティー(動物介在活動=AAA)と呼んでおり、特に人の医療に活かすことをアニマル・アシステッド・セラピー(動物介在療法=AAT)と呼んでいます。

動物介在活動/療法は、登校拒否の児童、いじめを受けた生徒、親の虐待を受けた子供、親のいない子供、知能の発達が遅れている人、先天的に身体に障害のある人、あるいは後天的に(事故、病気などで)身体に障害を持つに至った人、精神的に障害のある人、心に悩みを持つ人、長期療養患者、ターミナルケア(ホスピスケア)を受けている患者、一般のお年寄りや独居者、受刑者など、いろいろな人々に対して、動物を介在させて行う活動であり療法です。その効果は米国、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国の医師、医療・福祉関係者によって、大いに評価されています。
 
ヒューマン・アニマル・ボンド(Human Animal Bond)
"Human Animal Bond(HAB)"とは、「人と動物との結びつき、絆」という概念です。この言葉は1970年代から提唱されはじめました。
人と動物とは今日までは長い関わりを持ち続けてきているのに、改めて「HAB」という言葉で見直しが始められたのには、自然や動物とふれあう機会を失いつつあることの危険性に人々が気付きはじめたからでもあるでしょう。
HABの理念は、人と動物とのふれあい(相互作用)から生まれる効果を認識し、人と動物双方の幸せを作り上げ、両者の福祉を図ることです。 コンパニオン・アニマル・パートナーシップ・プログラム(CAPP)はこの理念を実現するための様々なプログラムです。


コンパニオン・アニマル(Companion Animal)

人と共に生活する身近な動物たちを、人間の良き仲間、家族、伴侶として位置づけた新しい呼び方です。犬や猫を代表とするペットと呼ばれていた動物たちも人の生活の変化に伴って、その存在意義や役割が変化し、身近な動物たちから受ける心身や健康への効果が再認識されています。
「コンパニオン・アニマル」という呼び名は、こうした人と動物とのふれあいから生まれる効果を認め、家族として、伴侶として、また社会の一員として育てようとする呼び名でもあるのです。


動物介在活動(Animal Assisted Activity = AAA)
 
AAAは、動物とのふれあいの活動です。対象となる方の、生活の質の向上、情緒的な安定、また教育やレクリエーションを目的として実施されます。
ボランティア活動として行われることが多く、医療の専門家が指導しているものではありません。動物には一定の基準が必要です。実施するにあたっては必ずしも医療上の専門知識が必要という訳ではありませんが、対象者が高齢者、傷病者、障害者等である場合が多いので、特に対人マナーやボランティアとしての心得、また動物のストレスサイン等を事前に十分学習しておく必要があります(現在当協会で行なっているCAPP訪問活動の多くは、AAAに該当します)。


動物介在療法(Animal Assisted Therapy = AAT)
 
AATは医療行為です。医療の専門家が、専門的な治療行為として行なうもので、対象者の身体的機能、社会的機能、精神面の向上・回復等を目的とします。個々の患者さんに合わせた治療目標を設定し、その目標に合わせて適切な動物を選択して実施します。治療後は効果について評価を行ないます。参加する動物はそれぞれの治療目的に沿った一定の基準をクリアしていることが必要です。
 
HAB事業:
社団法人日本動物病院福祉協会では、今日まで数多くのボランティアと動物たちの協力のもとに、次のような活動目的を揚げて努力してきました。
  1. 「人と動物との絆」を育て、次の時代を担う子供達が、犬や猫の正しいふれあいができる教育を小学校や中学校などで行えるようにする。
  2. 犬や猫たちが家庭と社会の良き一員となれるように、犬、猫に対する正しいしつけのあり方を、家庭(お父さん、お母さん方に)に啓蒙していく。
  3. 人と動物との相互作用の研究成果を、動物介在活動(療法)に活かし、人の教育、クオリティ・オブ・ライフの向上、医療、福祉に役立てる。
  4. コンパニオン・アニマル(ペット動物を社会的にとらえた言葉で、伴侶動物、仲間動物という意味)とボランティアを育成し、福祉および医療施設に対する訪問活動を促進し、また各種施設でコンパニオン・アニマルと生活できるようにしていく。
  5. 集合住宅における動物との生活のルール作りを通じて、国民の誰でもがコンパニオン・アニマルと生活できるという権利を認め、動物達とのふれあいの効果を享受できるようにする。
  6. 人、動物、社会、環境の調和と相互関係の調査・研究を通じて、環境の保全と野生動物の保護に関する教育活動を促進していく

日本動物病院福祉協会(JAHA)のホームページへのリンク

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